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2012年7月

2012年7月18日 (水)

キンゴジを接写レンズで撮影してみました。

接写のできるデジカメが壊れてしまったので、
もっぱらiPhoneでフィギュアの撮影をしているのですが、
30cmくらいのフィギュアを撮影するには問題無いのですが、
自分の作品は小さいものが多いのでやはり接写が厳しいです。
そこでマグネットの力でiPhoneに装着できる接写用レンズを購入してみました。

このレンズ凄いですっていうかここまでの性能は求めてませんてば(笑)
iPhoneのデジタルズームと組み合わせれば、フィギュアどころか
シーツについているダニの脚の数まで数えるられるくらいミクロな世界が撮影できます。←本当の話です。

そんな接写レンズですが、かなり近付かないとピントが合わず、
結果、フィギュア全体を撮影する事ができません。

でも、せっかくなので今作っているゴジラの体表モールドをマクロ撮影してみました。

※この写真はすべてiPhone本体のズーム機能は使っておりません。
ズームにすると、本当に髪の毛一本、ゴマ粒一個が撮影できてしまいます。

さて皆さんご存知のように(普通の人は知らないって?)昭和ゴジラの着ぐるみのウロコは
フォームラバーを手で千切って貼付けていくという手法で作られていますので凸モールドです。
なので爪楊枝の先でつついたり、ヘラで引っ掻くという凹モールドでは、きちんと再現できないのです。

Photo_2

また部位によってウロコの密度の薄く、下地の布が見えてる部分があり、(キンゴジでいうと下腹の部分など)
こういう部分は上記の方法では再現はかなり難しいといえます。
でも、そういう部分も、数年前にふと思いついた「ある方法」で完全再現してありますので
接写用マクロレンズの無駄に凄い性能と共にご覧下さい(笑)

Img_4507

iPhoneでここまで寄って撮れるのはすごいです。
下に見えるのが自分の親指の爪です。
だいたい大きさがお分かりになると思います。

Img_4504

キンゴジのお腹はこのように部分的にウロコの密度が薄い(撮影中に擦れてとれた?)
もちろんそういう部分も再現しています。

Img_4499

これは足ですね。
ウロコの幅は1~2mmくらいですが、ウロコひとつひとつにもゴツゴツとしたモールドを入れています。

2012年7月 1日 (日)

粘土について

造形をやっておられる方や、これから造形をはじめたいという方に、
必ずといっていいほど聞かれるのが、

「どんな材料を使ってるのですか?」という質問。

自分はもう10年以上ずっとスカルピープリモのシルバーを使っています。
30㎝を超えるような大きな作品の場合は、
ファンド、フォルモ、ラドールといった昔ながらの石粉粘土もよいのですが、
石粉粘土は、その粗い粒子の質感が昭和の着ぐるみ怪獣などを再現するには最適ですが、
自分が作っているような10㎝以下のミニサイズのフィギュアなんかは、
針の先で突っつくような繊細な作業なので、粒子の粗い石粉粘土では限界があります…というかミニサイズは、はっきり言ってスカルピー以外じゃ無理です。

以下、スカルピーの良い点悪い点を思いつくままに挙げてみますと…

良い点

・焼かないと固まらない
従来の石粉粘土などと違い、袋から出して置きっぱなしにしていても固まりません。
当然、作っている最中に固まってくるという事も無いので、
最初のほうに作ったウロコと、後のほうで作ったウロコの質感が違うというような失敗もしません。
だから納得いくまで時間をかけて、作り込む事ができます。
保存環境によっては若干固くなる事もありますが、
エナメル系塗料の溶剤を練り込むと柔らかさを調整できます。

・焼くとすぐに固まる
何カ月も作業して固まらないスカルピーですが、
ホームセンターなどで手に入る家庭用の安~いオーブン(自分が使ってるのも1980円くらいの安物です。)に放り込むだけで10分で焼きあがります。
持つ場所の少ない小さな作品の場合は、
せっかく作ったモールドを自分の指で押しつぶしてしまう事があるので、
少し作っては焼いてを繰り返します。
そんな時この焼成時間の短さは本当に助かりますよ。

・粒子が細かい
粘土の粒子が凄く細かいので、文字通り針の先で引っ掻いた線でも、素直に表面に反映されます。
指を押し付けると指紋まではっきり転写されてしまうほど、素直で癖の無い質感です。
つまり良くも悪くも作り手の手先の器用さやテクニックが作品に顕著に反映されるという事です。

・手や部屋が汚れない
粘土造形といえばエプロンをして手を粉だらけにしながら…というイメージがありますが、
スカルピーは手に付いたりしませんので、手も部屋もほとんど汚さずに作業できますし、
繊細な作業が要求される食玩サイズのフィギュアの場合は、
手に粘土がついて固まると、それだけで作業の続行ができなくなり、
たびたび手を洗いにいかなければなりませんでしたが、
その煩わしさからも解放されました。

・瞬間接着剤との相性がいい
造形中、ちょっとパーツを仮止めしてバランスを見てみたいといった時に、
瞬間接着剤を点付けすれば簡単に仮止めできるので、非常に便利です。
石粉粘土では仮止めはほぼ不可能でしたからね。
ちなみに仮止めではなく、本気モードで接着したい時には、
瞬間接着剤を沢山つければかなりしっかり接着する事ができますので、
オーブンが無い場所での万一の破損でも安心です。

・完成後の分割がラク
自分用に一体だけ作る場合にはあまり関係が無いのですが、
型取り複製して、商品として販売する場合、避けて通れないのが原型の分割作業。
完成した原型をバラバラに分割しないといけません。
これが従来の石粉粘土ですと、なかなか危険で大変な作業だったのですが、スカルピーの場合は、オーブンなどで軽く温めると、素材自体が柔らかくなりデザインナイフの先が気持ちいほどサクサク入っていきます。

悪い点

・すべてのモールドを自力で作らないといけない
従来の石粉粘土の場合は粒子が粗いので、怪獣などを作った場合、
粘土自体の質感で迫力ある荒々しい表面モールドを再現できましたが、
粒子が細かく滑らかなスカルピーでは、普通に作ればツルツルですので、
すべてのモールドは自力で作らねばならず、大変時間がかかります。

・メカに向かない
質感としてはソフトビニールに近いので、削りや磨きといった作業がほぼできません。
基本柔らかい状態で完成させる粘土です。
ですからメカなど、磨き作業が必要となる造形には全く向いていません。

・値段が高い
たしかに他の粘土に比べれば数倍の値段がします。
ただ先述しましたように、作業中、うっかり固まらせて捨てる事が無く
結果的には無駄なく使えるので、これはあまりデメリットではありませんね。
自分は5年前に買って開封したままのスカルピーを今もチビチビ使っています。

こうやって書き出してみるとデメリットって本当に少ないですね。
たった数年で日本中の特撮・クリーチャー・生物系原型師がほとんどこれを使うようになった理由がわかります。
今でこそ普通に使っていますが、はじめて手にした時は、まるで夢の粘土に思えましたね。

ちなみにスカルピーはいろんな色がありますが、
自分はシルバーを愛用しています。
原型師の方々は表面のモールドが見やすいグレーを愛用してる人が多いですが、
シルバーは、その微妙なキラキラ感が写真に撮ったときにイイ感じに作用して、
昭和のラテックスの着ぐるみの光沢でもなく、つや消しでもな微妙な質感を再現してくれるので、
原型段階でブログや雑誌に掲載しても見栄えがいいんです。
特撮系ではなく普通に人物などを作る場合はグレーをお薦めしますけどね。

私も愛用しているスカルピー、皆さんもぜひ一度試してみませんか?
 

スカルピー プリモ! (シルバー)

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価格:3,129円(税込、送料別)

ゴジラ1962粘土原型製作過程

前回は造形に関連するウンチクを書き過ぎて、
原型のもっといろんな角度を見てみたいとのお声をいただきましたので、
今回は製作中のキンゴジ(Godzilla1962)の粘土原型画像をUPします。

お客様には「なんだ!前回と変わってないじゃないか!」とお叱りの言葉を受けそうですが、
ハイ 全然あれから粘土に触ってません( ̄ー ̄)←開き直り。
妻と二年遅れのハネムーンに行って、
その後、本業が忙しかったので、そっちに集中しておりました。
やはりフィギュアで、妻を養い住宅ローンを払うのは至難の業なので、
生活の基盤となる会社員の安定収入は大事っすよ(^^;)

よっていつ商品化するのか、どこで売るのか?いくらで売るのか?そもそも売る気があるのか?とか全く未定です。

なので「次回作買いますので取り置きしといてください。」みたいな大変有難いご連絡をいただいたりするのですが、予定は未定なのでよろしくお願いします。

自分にとってフィギュア原型製作は現在、仕事ではなく趣味ですので納期がありません。
納得いかなければ、またぶっ壊しますし、納得いくまで完成させません。
そのかわりミニサイズのフィギュアとしては、過去のすべてのメーカーから発売された
どのキンゴジよりもキンゴジらしいフィギュアを目指して頑張ります。

どうか温か~く、緩~く見守ってあげてくださいましヽ(´▽`)/

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