2014年5月
        1 2 3
4 5 6 7 8 9 10
11 12 13 14 15 16 17
18 19 20 21 22 23 24
25 26 27 28 29 30 31

カウンター

モーションウィジェット

  • モーションウィジェット
無料ブログはココログ

« ゴジラ1962粘土原型製作過程 | トップページ | キンゴジを接写レンズで撮影してみました。 »

2012年7月 1日 (日)

粘土について

造形をやっておられる方や、これから造形をはじめたいという方に、
必ずといっていいほど聞かれるのが、

「どんな材料を使ってるのですか?」という質問。

自分はもう10年以上ずっとスカルピープリモのシルバーを使っています。
30㎝を超えるような大きな作品の場合は、
ファンド、フォルモ、ラドールといった昔ながらの石粉粘土もよいのですが、
石粉粘土は、その粗い粒子の質感が昭和の着ぐるみ怪獣などを再現するには最適ですが、
自分が作っているような10㎝以下のミニサイズのフィギュアなんかは、
針の先で突っつくような繊細な作業なので、粒子の粗い石粉粘土では限界があります…というかミニサイズは、はっきり言ってスカルピー以外じゃ無理です。

以下、スカルピーの良い点悪い点を思いつくままに挙げてみますと…

良い点

・焼かないと固まらない
従来の石粉粘土などと違い、袋から出して置きっぱなしにしていても固まりません。
当然、作っている最中に固まってくるという事も無いので、
最初のほうに作ったウロコと、後のほうで作ったウロコの質感が違うというような失敗もしません。
だから納得いくまで時間をかけて、作り込む事ができます。
保存環境によっては若干固くなる事もありますが、
エナメル系塗料の溶剤を練り込むと柔らかさを調整できます。

・焼くとすぐに固まる
何カ月も作業して固まらないスカルピーですが、
ホームセンターなどで手に入る家庭用の安~いオーブン(自分が使ってるのも1980円くらいの安物です。)に放り込むだけで10分で焼きあがります。
持つ場所の少ない小さな作品の場合は、
せっかく作ったモールドを自分の指で押しつぶしてしまう事があるので、
少し作っては焼いてを繰り返します。
そんな時この焼成時間の短さは本当に助かりますよ。

・粒子が細かい
粘土の粒子が凄く細かいので、文字通り針の先で引っ掻いた線でも、素直に表面に反映されます。
指を押し付けると指紋まではっきり転写されてしまうほど、素直で癖の無い質感です。
つまり良くも悪くも作り手の手先の器用さやテクニックが作品に顕著に反映されるという事です。

・手や部屋が汚れない
粘土造形といえばエプロンをして手を粉だらけにしながら…というイメージがありますが、
スカルピーは手に付いたりしませんので、手も部屋もほとんど汚さずに作業できますし、
繊細な作業が要求される食玩サイズのフィギュアの場合は、
手に粘土がついて固まると、それだけで作業の続行ができなくなり、
たびたび手を洗いにいかなければなりませんでしたが、
その煩わしさからも解放されました。

・瞬間接着剤との相性がいい
造形中、ちょっとパーツを仮止めしてバランスを見てみたいといった時に、
瞬間接着剤を点付けすれば簡単に仮止めできるので、非常に便利です。
石粉粘土では仮止めはほぼ不可能でしたからね。
ちなみに仮止めではなく、本気モードで接着したい時には、
瞬間接着剤を沢山つければかなりしっかり接着する事ができますので、
オーブンが無い場所での万一の破損でも安心です。

・完成後の分割がラク
自分用に一体だけ作る場合にはあまり関係が無いのですが、
型取り複製して、商品として販売する場合、避けて通れないのが原型の分割作業。
完成した原型をバラバラに分割しないといけません。
これが従来の石粉粘土ですと、なかなか危険で大変な作業だったのですが、スカルピーの場合は、オーブンなどで軽く温めると、素材自体が柔らかくなりデザインナイフの先が気持ちいほどサクサク入っていきます。

悪い点

・すべてのモールドを自力で作らないといけない
従来の石粉粘土の場合は粒子が粗いので、怪獣などを作った場合、
粘土自体の質感で迫力ある荒々しい表面モールドを再現できましたが、
粒子が細かく滑らかなスカルピーでは、普通に作ればツルツルですので、
すべてのモールドは自力で作らねばならず、大変時間がかかります。

・メカに向かない
質感としてはソフトビニールに近いので、削りや磨きといった作業がほぼできません。
基本柔らかい状態で完成させる粘土です。
ですからメカなど、磨き作業が必要となる造形には全く向いていません。

・値段が高い
たしかに他の粘土に比べれば数倍の値段がします。
ただ先述しましたように、作業中、うっかり固まらせて捨てる事が無く
結果的には無駄なく使えるので、これはあまりデメリットではありませんね。
自分は5年前に買って開封したままのスカルピーを今もチビチビ使っています。

こうやって書き出してみるとデメリットって本当に少ないですね。
たった数年で日本中の特撮・クリーチャー・生物系原型師がほとんどこれを使うようになった理由がわかります。
今でこそ普通に使っていますが、はじめて手にした時は、まるで夢の粘土に思えましたね。

ちなみにスカルピーはいろんな色がありますが、
自分はシルバーを愛用しています。
原型師の方々は表面のモールドが見やすいグレーを愛用してる人が多いですが、
シルバーは、その微妙なキラキラ感が写真に撮ったときにイイ感じに作用して、
昭和のラテックスの着ぐるみの光沢でもなく、つや消しでもな微妙な質感を再現してくれるので、
原型段階でブログや雑誌に掲載しても見栄えがいいんです。
特撮系ではなく普通に人物などを作る場合はグレーをお薦めしますけどね。

私も愛用しているスカルピー、皆さんもぜひ一度試してみませんか?
 

スカルピー プリモ! (シルバー)

スカルピー プリモ! (シルバー)
価格:3,129円(税込、送料別)

« ゴジラ1962粘土原型製作過程 | トップページ | キンゴジを接写レンズで撮影してみました。 »

キンゴジ北方 軍事基地に現る!!」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く

(ウェブ上には掲載しません)

トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/121134/55097655

この記事へのトラックバック一覧です: 粘土について:

« ゴジラ1962粘土原型製作過程 | トップページ | キンゴジを接写レンズで撮影してみました。 »